おいしいパンの本■旭屋出版
パンの基礎を知るのに、とても役立つ1冊です。
が、ある意味マニアックパン好きにおススメです。
1章目の「おいしいパンの知識」に掲載されている内容は、大体他のパン知識本と同様です。
ただ、写真たちがとても興味深いのです。
5000年ほど前にメソポタミアで使用された粘土製のパン焼き鍋ですとか、古代エジプトの平焼き用の鐘製かまですとか。
ポンペイで出土したパン屋跡ですとか。
紀元前1000年ごろのピラミッドの副葬品で、発酵パンが作られている様子ですとか。
17世紀のフランスパン専用の棚なんて、なんだかロマンティックだし、手押し車にバゲットを積み上げて売り歩くパン売りもなんだか雰囲気あるし、ベルギー製のおかもちも、妙にお洒落だし。
昭和3年頃のガストースターはなんと4面焼きですよ。風情ありありです。
バターロールやデニッシュや食パンなどの基本的なレシピ、世界のパンの紹介の他、オリジナリティあふれるパン料理がまた面白いのです。
揚げパンの器入りカレーなんて、お子様大喜びします。
食パンを使った苺のショートケーキも、こういう使い方もありなんだーと。
ありといえば、ピタパンをフレンチトーストにしてデザートとして作ってるのも面白いです。
なんたって、びっくりアイスクリームにも吃驚しました。
なかなか魂溢れる内容で、とても充実していると思いましたよ。